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登山:針ノ木岳 2010年8月3-4日

 

友人M氏と1泊2日で針ノ木岳へ行ってきました。計画では1日目の11時前には針ノ木小屋へ着いて、その日のうちに蓮華岳往復し、翌日は針ノ木岳へピストンして下山… と目論んでいましたが、昼前から濃いガスに包まれてしまい蓮華岳は断念。 しかし翌朝は、ものすごく遠くまでの360度大パノラマに恵まれて、大満足で下山してきました。
[国土地理院地図閲覧サービス]

 

行程図
M氏に朝4時半頃自宅まで迎えに来てもらい、一路扇沢へ。5時45分頃には扇沢の駐車場に着き、支度をして6時頃には歩き始めました。ゲート横の登山道入り口には登山補導所のテントがあり、そこへ登山計画書を提出していきます。
最近はこの計画書も県警サイトからエクセルファイルをDLしてPC上で記入、プリントアウトして持参…というやり方ができるので便利になりました。
最初のワンピッチ(約25分)は足も身体も慣れていないので息が上がります。まぁそれでも急ぐ山行ではなし、のんびりしかし確実に歩を進めて3回ほど休みながら大沢小屋へ到着。小屋番の青年に聞くと、今日は比較的登山者は少ない模様。小屋でのすし詰めはカンベンなので、足取りは軽くなりました。(笑)

 

【行程1日目】(うろ覚えでおおよその時間です)
登山口6:00→大沢小屋7:40→雪渓尻8:40→雪渓ノド10:00→雪渓上端10:30→針ノ木峠(小屋)11:50

 

小一時間ほどで雪渓尻に到着、涼しい風が吹き降りてきて、軽アイゼンを付けて登り始めるとやや寒いくらい。時々生暖かい風と交互に来るのは白馬大雪渓でも同じ“縞風”ですね。

ベンガラでルートを示してありましたが、200mほど登るとそれも消えてルートはあやふやに。先行者の足跡を辿って行くものの、何だか途中で少しずつずれてしまって、気を付けていないと雪渓の端の方へ向かってしまいます。

さらに4本爪の軽アイゼンでは時たま「ズルッ!」と滑ってしまい、余計な筋力を消耗します。万全を期するなら、6本爪くらいの簡易タイプが良いんでしょう。

 

雪渓半ばの通称“ノド”の辺りまで来たら、ガスにすっかり包まれてしまい視界は10mほどに。こんな時に落石でもあったら、雪渓上では音がしないので、上部への注意はしなければなりません。幸い自分達の行動中には落石はなかったので、やれやれと思いながら雪渓の上端へ到着。
その頃から断続的にガスが濃くなってきて、峠に着いた頃にはすっかりガスの中でした。

 

荷物を下ろして湯を沸かし、インスタント麺のメシを食ってコーヒーでくつろいでいると、色々な人が小屋へやってきます。須坂高校生の一団は、聞くと山岳部だそうで、引率の先生と生徒が4人。生徒の顔やいでたちはイマドキの高校生ではあるけれど、ザックにはしっかり氏名の布が貼ってあり、懐かしい山岳部のイメージ。

小屋へチェックインして部屋へ荷物を入れ、食堂にてエビス生のジョッキを所望。あまり冷えてはいませんでしたが、生ならではの味に喉をならしたのは言うまでもありません。
夕食後もガスは晴れないまま、夜の9時過ぎには小屋の屋根をパラパラと濡らす雨音を聞きながら、眠りに落ちました。

 

※サムネイル画像をクリックすると、拡大して見られます。
針ノ木雪渓01針ノ木雪渓02針ノ木雪渓03針ノ木雪渓04

 


明け方4時頃に目を覚ますと、外は星空!! これは起きるっきゃない!とM氏を起こし、支度をしてカメラを持って外へ出て針ノ木側へ10分ほど登り、朝日が見通せそうな場所に陣取って日の昇るのを待ちます。

4時50分にご来光。位置はドンピシャの大ビンゴで、いい写真が撮れました。

 

針ノ木岳01針ノ木岳02針ノ木岳03

針ノ木岳04針ノ木岳05針ノ木岳06

 

5時半に朝食を摂って荷物を小屋へデポし、水と軽食+カメラを持って針ノ木岳へ。
50分ほどで山頂に着き、360度の大パノラマを撮ったりして大満足で過ごせました。高齢のオバサマ登山者グループが山座同定に手間取っていたので、つい「あれが八ヶ岳、富士山を挟んで右が南ア。東へずっと視線を回して見えるのが浅間山。真南方向の槍穂高から、右の方へ野口五郎・水晶・薬師岳・五色ヶ原…」と説明してあげたら、感激して頂けました。(^_^;)ゞ

 

山頂パノラマ01(南)

山頂パノラマ02(北)

 

そのオバサマ登山グループ、ひととおり景色を堪能した後、西の黒部湖方向へ下っていこうとしました。スバリへの縦走路は北方向なのに…(^^;) 近くにいた人に間違いを指摘され、赤面でスバリへ下って行かれましたが、こういう感じの方向感覚不足の方々が、遭難騒動やなんかを引き起こすのかなぁ、などと愚考してみたり。(^_^;)
ま、今回はイヤな気分になるツアー登山には遭遇しなかったので良いんですが、「自分が今どの辺にいてどの方向には何がある」くらいの基礎知識を習得してから、山へ入って貰いたいモノです。

 

針ノ木岳07針ノ木岳08針ノ木岳09
左の2枚はM氏のOlympus Pen Digitalにて撮影です。若干発色が違うのと、レンズ内フレアが面白いです。

 

小屋へ戻り下山の支度をしていると、ぼつぼつ雪渓を登ってきた登山者が上がってきました。
時刻は9時頃。見たところ私よりもお年を召している感じの人に「何時に扇沢を出たんですか?」と聞くと6時少し前だと言います。3時間で?(^^;)チョット早くね?(標準タイムでは4時間半だというのに…)(@_@)
もう一人、私よりはやや若い感じの人も登ってきて「針ノ木へのルートはこちらですか?」と聞かれたのでその通りです、と答えて、我々は下山を開始しました。(まぁ日帰りなので荷物は少なくて軽いので、早く歩けるんでしょうね)

 

【行程2日目】
針ノ木小屋6:00→針ノ木山頂6:50〜7:30→針ノ木小屋7:40→雪渓上端8:20→雪渓下端10:00→大沢小屋10:45→扇沢12:00

 

針ノ木岳10針ノ木岳11針ノ木岳12

 

ずーっと下って雪渓を後にし、大沢小屋までの途中で、後ろから下ってきた件の二人(そのお二人は連れではない様子)に追いこされました。確かに日帰りも不可能ではないルート(実際、学生の時には私も日帰りで行ってきましたが)…何だか記録に挑戦している“だけ”みたいな感じがしました。
まぁ、人それぞれの楽しみ方があって当然だし、人には人の、自分には自分の最適なペースがあるし、とやかく言う事ではないんですが、なんか、ヤだな。 もっと、山の空気というか自然界に充満する“気”を全身に吸収して、それから暑い下界へ下りていきたいもんです。(^_^;)


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