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ダ・ビンチ・コード

世界各国でベストセラーになり、ウチの娘も没頭して読んでいる「ダ・ビンチ・コード」が映画として公開され、さまざまな反応を受けています。
 

イエス・キリストに子供がいた....など、その物語に描かれた内容から、フィリピンやアメリカなどで急進的なカトリック教徒から上映ボイコットを受けたりしていますが、なんか、議論が本筋の所からずれているような気もしないでもない。(^_^;)
そもそもキリストがニンゲンとしてこの世に出てくるには、生物学的な“受精”というプロセスが無いとあり得ないわけで、それを「神秘的」とか「超自然的」な観点でくるんでしまおうという発想は、思考停止以外の何ものでもないと思うわけですね。 似たような形で「ハリー・ポッター」シリーズの映画も、話の中に“反キリスト的”な部分があるという事でボイコット運動が起き、アメリカでは上映しない街もあったと記憶しています。
なんか、そういう感じで「反○○的」というふうに烙印を押して、自分たちの外に【敵】を作ってそれを攻撃する....ってのは、最近の米国に顕著だなぁと。 実際、ダーウィンの進化論を疑問視して、米の国の多くの人は「ダーウィンの進化論より聖書の天地創造を支持する」という考えを持っているんだそうで、いろんな意味で「世も末だなぁ....」と感じたり。(^_^;)

視点を変えても、中世・近世のキリスト教そのものが、その時代時代の“教会”の考え方によって、大きく歪められてきた様に思います。 それは取りも直さず、その時代ごとの宗教的権力者の保身のために利用され、権力や財力の集積に役立つからそうされたんだと思うし、現代に於いてもなお、大国の政権の保身のために利用されている訳です。 先のアフガン戦争やイラク戦争にしても、究極のところはキリスト教vsイスラム教という宗教と宗教のぶつかり合いだし、中世以降続いてきた不毛な宗教戦争の図式とあまり変わらないということになります。
世界3大宗教といわれる中で、仏教だけはこうした争いとは縁が無いように見えますが、チベットを支配しようとしている中国政府(共産主義という宗教)との間に戦争状態があります。

そうやって考えてみると、一神教はほとんど「敵対するものを作って自分たちの共同意識を集約し、敵対するものを排除する」という性質を備えているわけですね。
人類はこのまま進んでいって、一神教同士のつぶし合いをずっと続ける事になるんでしょうか。 「だから宗教や国境のない“地球市民”の考え方が正しいのだ」という考え方も違っているような気がします。
この日本で、仏教が伝来する前からあった「神道」には八百万(やおよろず)の神があるし、そのさらに前の自然信仰(アニメもののけ姫に登場したような自然神)に根ざした、自然への“畏敬の念”を忘れないようにしていかなくてはならないかなぁ....とも思ったり。 そんな歴史を持った日本が、米国へ尻尾を振ってその方針に黙ってついていくというのも、何だかなぁと思う今日この頃です。(^_^;)


ところでこの話の元にある「レオナルド・ダ・ビンチ」はどういう人物だったか....。
それはまた映画やその他参考になるものを観て、考えることにしましょう。(それにしても、70年代にNHKで放送された「レオナルド・ダ・ビンチの生涯」という、確か5回連続のイタリア製の番組は、今思い出しても新鮮で数々の印象的なエピソードが描かれていました。 NHKアーカイブスにも残っていないのかなぁ....)

コメント

( ̄ω ̄)
ダビンチコード・・・
映画を見る前に原作を読もうと思い小さな書店に行ったら売り切れ。違う書店に行ったら山積み。文庫で550円×3部、ハードカバーが1500円×2部。
( -ω-)
先に映画にしようかな。

「先に映画」で、あとで本でより理解を....という方が良いような気がします。(^_^;)

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